おおよそ2~3ヶ月を一つの治療期間の目安としています。ただし、鼻汁が出ている時はそれに比例して治りが遅くなり、そのためにはまずは鼻の治療が重要になってきます。また、バックグラウンドとして副鼻腔炎が隠れていることが多いのです。(その場合は副鼻腔炎の治療を同時に行ってゆきます。)
成長してゆくにつれて、耳管の機能が成人なみのレベルに達するので、小学校低~中学年ごろには治る場合が多いのです。ただし、それをその時期に治ると勝手に判断して放置すると滲出液が硬くなってしまい、難治性を示す場合があるので、滲出性中耳炎を見つけた場合は早期の治療が必要となります。
保育園に通われているお子さんは集団感染をする場合もあり、本来はそういったお子さんこそ、しっかりと治療してゆかないといけないのですが、だからといって、親御さんが耳鼻咽喉科にお子さんを通院させることも難しいのが現状だと思います。
当クリニックグループではそのために
診療を平日20時まで、土曜・日曜日も17時まで、
診療を行っています。忙しい親御さんとそのお子さんのフォローが出来るように極力体制を整えていますので、保育園に通院される患者さんも多数お見えになられています。
子供は耳のつまり感という表現を行わないために、「耳が痛い」と言ったり、耳に指を突っ込んだり、あるいはテレビを近づいて見ている、親からの呼びかけに返事をしない、などのサインがあります。また、子供自身はその時点での聴力に慣れてしまっているために、難聴に気付かないのです。そういった状況を発見した場合はまずは親御さんが耳鼻咽喉科に受診をさせてあげるようにしてください。
学習面(成人の方は仕事)への影響ももちろんあるが、友人同士のコミュニケーションも影響が出てくる可能性が十分にあります。小児期は人格形成においてとても重要な時期ですので、保護者の方がしっかりと治療させるようにしてあげてください。