

ちくのう症は、栄養状態や、鼻の中の形、炎症の繰り返し、鼻水をかまずに 放っておいたりすることで徐々に進行していくものだと考えられています。
ちくのう症 とは
こんな症状の方は要注意!
- ひたいや、ほほの部分に不快感を感じ、集中力がなくなる
- はなじる(青っぱな)が鼻から出たり、
鼻腔の奥から喉にたれて(後鼻漏)気管をふさいで苦しくなる - 頭痛、目の痛みを起す
この病気の原因は
ちくのう症(慢性副鼻腔炎)の原因は複雑で、鼻だけでなく、鼻以外での要素が原因になっていることも多いのです。カゼを良くひく、鼻やのどの炎症をたびたび起こす、遺伝的な要素から鼻の穴が狭い場合などもありますが、栄養の偏りや生活している環境、その人の体質などの要素も大きく関係します。(むし歯や顔面の怪我が原因となってちくのう症になる方もいるのです。)
症状としては粘っこい鼻汁、せき、頭痛、ほほの痛み、鼻づまり(鼻閉)、においが分からないなどの鼻症状がみられます。また、集中力が低下するなど普段の生活にも支障をきたします。また、ちくのう症はくり返す中耳炎の原因ともなります。
このように治療していきます
マクロライド系と呼ばれる抗生物質を少量ずつ長期間投与を行ないます。こちらで約70%の患者様に治癒が見られます。しかし、ちくのう症は数回の外来治療で治すことは困難で、治療期間はある程度長くなります。(特に副鼻腔にカビが存在する場合はより長い期間がかかる場合があります。) 鼻の中にポリープがある場合は患者様の自覚症状によって手術の有無を判断しています。ちくのう症に関しては、手術を行なうことも可能ですが、当院では原則としては手術はすぐにはお勧めしておりません。
現在は医療技術が進歩し、ファイバースコープを用いた手術が可能になり、以前のように大掛かりに顔の骨を開いて、ということは無くなりましたが、やはりそれでも身体に負担はかかるものです。日常生活上で患者様がどれだけ困っているかによって手術を判断しております。(手術を行なう際は患者様に合った病院をご紹介致します。)
ちくのう症の診断はレントゲンを撮った上で診断を行ないますが、「まさか自分がちくのう症だとは思っていなかった。」とおっしゃる患者様もいるほど、大人も子供も含め、潜在的に症状をもたれている患者様は多くいらっしゃいます。特に仕事をされている方、学校に通って勉強されている子供さんから学生の方は集中力の低下により、就業効率、学習効率の低下を招きますので、耳鼻咽喉科でしっかりと治療を受けられることをお勧めいたします。
こちらの記事の監修医師
医療法人坂本会
理事長・院長 坂本平守

平成4年大阪市立大学医学部大学院卒業、医学博士号取得。
平成6年耳鼻咽喉科坂本クリニック開院を経て現職に至る。
日本耳鼻咽喉科学会専門医。めまい相談医。補聴器相談医。
各患者様の症状を判断し、107万人以上を診察してきた経験をもとに、患者様にとって最良と思われる治療を、迅速にご提案することを心がけています。